今夜は夜更かし、さらば現実

jazzとrockなどの音楽や洋画と洋画内の俳優に熱心なドイツ語を勉強している文学部生による

今に生きると夜更かし




昼間に観ましたが、ロビン・ウィリアムズ主演『今を生きる』と夜更かし。


(ここでの夜更かしとは、精神的なものなので昼間に観ても精神的に夜更かしであれば夜更かしです。つまり、なにかやることがある気がするけど、なんとなく、まあ、借りてきたDVDでも観るか、音楽でも聴くか、本でも読むか、と自分の好き勝手なことをする時間をだらだらと延長しているあの感じのときです。)


すばらしい映画でした。すばらしい映画だと聞いて観ましたが、すばらしかったです。


全寮制の学校の男の子たちの人生の物語です。文学を楽しみ、豊かさを味わい、自由にものを考え、自分の力で進むことの大切さを教えてくれる先生・キーティングとの出会いで、物語は始まります。


今を生きろ、難しい課題です。

全文明人の課題であり、そして彼らの課題であり、1人1人の課題です。このような課題は人間みんなに降りかかっているとわかっていても、しかし、自分にしかどうしようもできない、自分のなかの問題です。


キーティングの同僚はキーティングに言います、芸術家たれと教えることは危険だと。自分たちはそうじゃないと生徒が知ったら恨まれる。あやふやな夢に憧れないことが幸福だと。しかしキーティングは答えます。芸術家たれと教えているのではない。自由思想家たれ、だと。本当の自由は過去も今も未来も、夢の中にある、と。


また、医学や化学や工学は生きるために必要な学問だが、愛やロマンスは人間の生きる糧だともキーティングは言います。


しかし自由や夢はいつも思うままにはいきません。

僕たちはどうして生きたらいいのでしょうか。なにができるのでしょうか。今をつかめるのでしょうか。なにかをつかめるのでしょうか。本当に大切なことってなんなのでしょうか。それは見つけられるものなのでしょうか。


大切な物語です。